高血圧は日本の成人において最も罹患率の高い疾患であり、その患者数は現在約4000万人といわれています。これは、乳児から高齢者まで全国民の4人に1人が高血圧であるということです。
高血圧の発症には、不健康な食生活や運動不足など生活習慣の歪みが深く関係しています。また、加齢とともに高血圧の患者は増加しています。現在、高カロリー食や自動車の普及といった生活習慣の欧米化が進み、世界に類を見ないスピードで高齢化が進行している日本では、高血圧の対策と予防は重要な課題となっています。
高血圧は脳卒中による死亡リスクを高めますので、生活習慣病をしっかり管理することが大切です。
血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が多すぎる、あるいは善玉コレステロールが少なすぎる状態を脂質異常症といい、それぞれ高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、低HDLコレステロール血症と診断されます。
特に注意したいのは、血液中の悪玉(LDL)、善玉(HDL)の適正なバランスが崩れた状態である、高コレステロール血症と低HDLコレステロール血症です。
血管の壁の中のコレステロールのかたまりが、ニキビが潰れるように破裂すると、血管の中で血が固まり心筋梗塞・脳卒中につながってしまいます。したがって、脂質異常症は
“サイレントキラー/静かなる殺し屋”
という恐ろしい呼び方もされることがあります。
脳血管の異常で突然手足がしびれたり、言葉の障害が起こったり、意識をなくして倒れたりする発作が、脳卒中と呼ばれます。
しかし、脳の血管の異常は、常に脳卒中発作という形で現れる訳ではありません。
■急に半身が麻痺したり力が入らなくなった
■しびれがずっと残る
■ろれつが回らないなど言葉に障害が起こる
■急に何も見えなくなった
■後頭部に突如頭痛が起こる
■家族の中に脳卒中やくも膜下出血の方がいらっしゃる など
このようなことがございましたら一度、精密な検査を受けておかれることをお勧めいたします。
脳の腫瘍の中でも良性・悪性の腫瘍が存在し、いろいろな症状を起こすことがあります。腫瘍は少しでも早く発見することが大切です。
良性腫瘍の場合は、お薬だけで治療できたり、何もせずに経過を観察し、万が一症状を起こすようなことがあれば治療を考えて良いものもあります。
また、全く脳の病気とは関係ないと思われる症状でも、実際には根本的な原因が脳の異常や脳腫瘍であることもありますので、下記の項目に該当する場合がございましたら一度検査を受けてみられることをお勧めいたします。
■頭痛がだんだんと強くなっていく(特に朝目覚めた後に強い頭痛、吐き気をもよおす頭痛など)場合
■頭痛が起こり、手足のしびれたりうまく話せないなどの言語障害が出てきた場合
■痙攣発作が起こった場合
■片方の耳が難聴で、だんだん進行する場合
■無月経、不妊と乳汁分泌(過度の肥満と高血圧、末端肥大症と糖尿病など)