片側顔面痙攣は、顔面神経の被刺激性亢進により、顔面筋が発作性、反復性かつ不随意に収縮する疾患です。 発症原因は、顔面神経が脳幹から出る部分で、延長・蛇行した血管あるいは小動脈によって圧迫されるために起こることが多いと考えられています。
通常、攣縮は上眼瞼または下眼瞼に始まり、進行すると眼輪筋の他部位あるいは口輪筋など他の顔面筋が侵されます。重症例では収縮は持続性となります。
中年女性に多く、左側面にやや多く見られます。同側顔面筋の攣縮は同期的で、速く、軽症では時折生じる程度ですが、しばしば群発する傾向を持っており、持続性収縮を頻繁に生じる例もあります。
重症化すると、特に若い女性ではうつ状態に陥る傾向があります。
また、原則的に睡眠中でも持続します。
片側顔面痙攣は、顔面神経の被刺激性亢進により、顔面筋が発作性、反復性かつ不随意に収縮する疾患です。 発症原因は、顔面神経が脳幹から出る部分で、延長・蛇行した血管あるいは小動脈によって圧迫されるために起こることが多いと考えられています。
片側顔面痙攣は、特徴的な発症・進展様式と視診所見から、診断は比較的容易に下せます。
片側顔面痙攣の臨床的特徴は以下のようになります。
痙縮は「腱反射亢進を伴った緊張性伸張反射(tonic stretch reflex)の速度依存性増加を特徴とする運動障害で、伸張反射の亢進の結果生じる上位運動ニューロン症候群の一徴候」と定義され、脳血管障害、脳性麻痺、頭部外傷、無酸素脳症、脊髄損傷、多発性硬化症など、さまざまな病態が原因となって発症します。欧米の脳血管障害患者に関する調査では、脳血管障害の発作3ヵ月後に19%、12ヵ月後に38%の患者において痙縮が認められたと報告されています。 痙縮により筋緊張が増加すると、さまざまな四肢の姿勢異常をきたし、表に示したような問題が生じます。